クリアしたのでネタバレ控えめで感想を述べるRPG、メタファー

ラスダンかと思ったがラスダンではなく、さらに続くとは。長かった…。

最後は駆け足気味になってしまったかもしれないが、ストーリーが気になったのでラストダンジョンへ赴き無事クリアした。

今回は記憶が新鮮なうちに感想をまとめておこうかと。

 

■ストーリー
一番の求心力になった部分だと思う。世界の行く末を見守るため最終盤の育成を多少怠るくらいのは先に進めたかった。ストーリーテリングは本当に良かった。
ストーリーは最序盤に勘ぐっていたほどのメタ的表現は少なかったように思う。どこまでも王道ファンタジーに徹した内容となっていた。「選挙×ファンタジー」という気を衒ったテーマではあったが、古き良きファンタージー世界にどっぷり浸ることができた。

「政治」「選挙」に関しての表現は「あー、現実でもこういう人いるよね」というあるある感満載の内容。正に今の時期にぴったりだった。


また、テキストボリュームもちょうどいい感じがした。余計な会話が少なく、極限まで削ぎ落とされ、良いテンポが維持されているため、ストーリーを追う、テキストを読むことが苦痛にならなかった。

 

肝心の顛末は、良くも悪くもペルソナ的だった。(規模が規模なので、ちょっと『ダンジョン飯』の最終話感もあった。)既視感のある手のひらクルー展開や、最後コミュMAXにしたキャラクターたちに話を聞きに行けるところなんかは正にペルソナの系譜だった。

 

王の魔法の設計図が人名だらけでプレイヤーネームも記載されていたのは「そういうことだったのか!」と感心した。いい塩梅のメタ表現ではないだろうか。プレイヤーネームを本名にしていて良かった。


エンディング後の気分は「非常に爽やかな気分」であった。この気持ちは「幻想」ではない。プレイヤー自身が生きた時間を費やして没頭した「幻想」は、そこに確かに存在していた。「スクショを撮る」なんて気持ちの余裕はなかったのである。

 

■キャラクター
デザインに少々癖が強い感じは拭えなかったが、最終的には違和感は無くなった。種族ごとの好き嫌いはあるかもしれないが、アーキタイプのデザインは全てカッコよかった。


また、キャラクターのイラストと表示されている3Dグラフィックの差異には最後まで違和感があった。キャラクターデザインは良いがキャラクターのグラフィックは少々残念だ。

 

個人的にはストロール、ヒュルゲンベルグ、ハイザメ、バジリオがお気に入りだった。

また各キャラクターのコミュストーリーだが、全員無理なくMAXにできるくらいの配慮はされていたと思う。コミュの内容は人によっては「あっさりでは?」と思うかもしれないが、起承転結がしっかりコンパクトにまとめられていた感じが非常に好印象だった。惜しむらくは全編フルボイスにして欲しかった。

 

■育成
FFや世界樹のジョブシステムに手触りは近い。スキル継承などは特にFFTのジョブシステムっぽい。中盤までは試行錯誤が楽しかったが、最終的に各キャラクターの最強ジョブにつかせる設計があからさますぎるかなと感じた。というか「ロイヤル」が壊れている。


ロイヤル系のアーキタイプへの習得条件は結構重い。主人公はストーリーで解放されたが、他キャラは中々に遠い。


例えばハイザメの「ロイヤルシーフ」は下記条件である。

★ニンジャLv20(シーフの最上位)
ドラグナーLv15
 ->スナイパーLV20
 ->マジックナイトLV10
   ->ナイトLv20
   ->マジシャンLv10
タイクーンLv15
 ->ディーラーLv20
 ->コマンダーLv10

 

後半も後半、最終準備期間に解放されるアーキタイプな故、今までの育成方針によっては中々に方向転換は難しいのではないだろうか?人によってはラスダンでの稼ぎが必要かもしれない。

 

私はクリア時、ストロールとハイザメのみロイヤルを開放した。経験値アイテムを惜しまず使い、余っていたマグも最後はカツカツだった。

 

「ロイヤル」への最短距離を歩むのがマストな難易度設定ではなかったが、何度もいうがロイヤル系が強すぎて他のアーキタイプが霞んでしまうのがなんともやるせない。

 

■フィールドアクション
アクション部分は力不足感がひどい。最後まで快適には遊べなかった。ここだけでもKOEIに任せられなかったのか…。P5Sでのスタイリッシュアクションを知ってしまっているので、各アーキタイプのフィールドアクションのストレスがやばかった。ロックオン、回避、など、動きがカメラワークも相まって非常にぎこちない。squad表示がされて△ボタンを押したら違う敵に向かっていった、なんてことも何度かあった。アクションはほんと褒めるところが見つからない。強いて言えば「こちらが強くなれば一撃で倒せる」くらいだろうか。にしてもそこに到達するまでがあまりにもしんどすぎる。


発売前某氏は「前情報の段階で神ゲーの匂いしかしない。もし蓋を開けてみてメタファーがクソゲーだったらアトラスは稀代の詐欺師だ。」と言っていたが、アクション面に関しては体験版の時点でクソゲーに片足を突っ込んでいる。

 

■コマンド戦闘
ここは女神転生やペルソナと近いので、経験者はあまり迷いなく遊べそうである。ただ裏を返せばあまり新鮮さは感じなかった点は挙げておく。プレスターンバトルなので仕方がないことだとは思うが、もう少し新鮮味は欲しかった。35周年の集大成なので置きにきた可能性もある。

 

難易度は結構辛めかと思ったが、育成方針を決め、ゴリ推せる戦法を何パターンか用意しておき、敵に押し付けることが出来ればサクサク進めるとは思う。最終的にロイヤルを解放できればなおのこと快適である。何度も言うロイヤルは結構壊れている。

 

また事前に風聞屋でダンジョン攻略のポイントが売られているため、入念に準備をして挑戦すれば難なく突破することはできるだろう。ただ9月以降のダンジョンはそれでも臨機応変な対応が求められた。

 

バトル演出のテンポなどは、かなり洗練されていたのではないだろうか。全体回復やバフ・デバフの切れた時の表示が一人ずつなので、そこだけ気にはなったが、その他は非の打ち所はあまりなかった。

 

終始MP不足に悩まされたので、MP回復手段はもう少し用意して欲しかったところではある。リソース管理のヒリヒリさは後半にはある程度緩和されていてほしかった。

 

■BGM
昨今のアトラス、特にペルソナ系では重要視される要素だが、本作ではあまり記憶に残るBGMはなかったかな〜、と思っている。こう言ってしまうと批判ととられてしまうかもしれないが、そうではなく「ファンタジーという世界観に、異様なレベルでBGMが浸透しており、渾然一体と思ってしまうほど、BGMの完成度が高かった」のだと思う。
実際に「どの曲が良かった?」と聞かれてスンナリとは答えられないが、BGMを聴いたら間違いなくシーンは蘇ってくると思う。

戦闘中に坊主がよぎるのは解消されなかったが、あれはあれで癖になるBGMではあった。ガリカの選曲センスに脱帽である。

 

■UI

UIは結構世界観に寄った作りになっていたと思う。「使いやすさ<世界観」な感じ。

恒例のアイテム多すぎてカテゴリが機能していない点や、アイテム一覧が斜め配列のせいで、アナログスティックで↓を目指して押していたつもりが↓↘︎入力になってジャンプしてしまったり。美しいUIなのは間違いないのだが、もう少し寄り添って欲しかった感はある。特に戦闘中のコマンド一覧から「パッシブ」系のスキルは非表示にして欲しかった。

 

こんな感じだろうか。ペルソナからスタイリッシュなデザイン・BGMをマイルドにしたらメタファーになったという感じか。全体的にみて良ゲーなのだが、要所要所で作り込みの限界を感じた。

 

ただ、楽しかったので私は充分に満足した。良きタイミングで2週目に挑戦し、いつかはトロコンも目指したいほどには愛せるゲームだと思う。楽しかった〜。

 

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AIタイトルアシストのコーナー。学習気配、なし!

 

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