【Clair Obscur: Expedition 33】ストーリーについてのネタバレもりもり感想妄想確認。

先日無事クリアした『Clair Obscur: Expedition 33』

プレイする上で、最大のモチベーションになっていたストーリーについて色々語りたい。というか理解できなかった部分もあるので、改めて与えられた情報をまとめながら整理していきたい。ネタバレありで書いていくので要注意。

 

nicotine.hatenadiary.jpゲーム全体の感想は上の記事でまとめています。

 

完全に把握しきれていないが、プレイ中にメモった内容などを見返しながら、とりあえずまとめてみる。

 

※注意※

如何せんフランス映画よろしくな、独特な間・テンポで展開されており、字幕もカットシーンによっては早く流れてしまうため、おおよそ1周クリアでストーリーを完全把握するのは無理だと思われる。

間違った認識は多々あると思うし、隠しボスによって開示される新情報もあるかもしれない。ただあえてメインストーリー1周目だけで語られた内容のみで考えをまとめておきたい。

 

ー以下、ネタバレしかないストーリー感想やら妄想やらー

 

■大前提

『Clair Obscur: Expedition 33』の舞台「ルミエール」はペイントレスというモノリスに住まう魔女に支配され、モノリスに描かれた数字の年齢の人間は抹消される。100からカウントダウン形式で、作中では34から33に変化し、34歳の人間は花弁と共に消え去った。

その状況を打破すべく、人類は長年遠征隊を結成しモノリスの元へ調査に向かっているが、主だった成果は得られていない状況が続いている。遠征隊のメンバーは、寿命があと1年残された人間で編成されることが通例のようで、ギュスターヴも33歳の節目で「第33遠征隊」に加わる。

マエルはまだ期限の年齢に満たない少女だが、状況を打破したいという目標のため遠征隊に加わった。

 

■大ネタバレ

実はこの世界は、アリーンという現実世界の女性画家が、絵画にクロマという魔力を込めて生み出した偽りの世界だった。

登場するほぼ全ての人間・ネヴロン(モンスター)・地域などは絵画世界内に作られた存在だったのである。絵画自体の原案には、おそらくヴェルソが携わっている。

 

要所要所に伏線がなかったわけではないが、文字通りデウスエクス・マキナな展開に仰天である。「アリアンデル絵画世界」も驚きの「アリーンヤンデル絵画世界」だ。

 

正直ACT2の後半くらいから匂ってきていたので、ストーリーへの求心力は若干失われたと思っている。感覚的には『SO3』に近いものを感じた。

こーれはギュスターヴやルネ、シエル、というか人類には手に負えないっすね、という感じ。

ただ早い段階で主人公がギュスターヴから、当事者のヴェルソに変更になったので、「話に入り込めない」ということにはならなかった。

むしろ、私の操作しているヴェルソって何者なの?という、別の探究心が生まれたのも事実。

 

■ことの発端と自己中一家

ことの発端は、とある家族の葛藤であり、それぞれの現実世界と絵画世界の関係性は下記のような感じになる。

 

現実世界:絵画世界の姿:現実世界から絵画世界へ入り込んだ姿

母「アリーン」:ペイントレス:ペイントレスの心臓?

父「ルノワールルノワールキュレーター(元ルノワール

兄「ヴェルソ(故人)」:ヴェルソ:故人なので存在しないが、道中に幻影が…。

姉?「クレア」:メインストーリーにはあまり絡まず、現実での登場のみ。

妹「アリシア:仮面の少女:マエル

 

という感じだろうか。ペイントレスとペイントレスの心臓については、正直あまり自信はない。

 

アリシアの火遊びにより火事に見舞われ、兄ヴェルソは亡き人に。アリシア自体も顔中火傷跡、右目と声を失うことに。(マエルの火傷武器が強い伏線回収である。)

その状況に絶望したルノワールは、アリーンの力を用いて、絵画の世界に家族のクローンが生きられる世界を生み出したのだが、生み出された絵画ルノワールは、家族と永遠に過ごすという野望のため、ペイントレスをモノリスに幽閉してしまう。幽閉されたペイントレスは次第に心蝕まれ病んでいく。現実ルノワールも「長時間絵画世界にいるとヤベェ」となって絵画世界を抹消させようと暗躍する。

正味な話、生み出されたルミエールの住人はとばっちりである。

 

・アリーンとペイントレス

「ルミエール」という絵画世界を生み出した人物。力の根源については一切言及はなかったので「そういう魔法があるんだな〜」くらいの理解で良いと思う。

アリーン自体にも葛藤はあったと思うが、

・現実ルノワールには、この歪な世界を抹消しようと対立される。

・絵画ルノワールは、永遠の命と仮初の家族に魅せられ、絵画世界の維持(ただし妻は軟禁するものとする)に勤しむ。

というように、まさに「自分勝手な二人の旦那と板挟み」になって病んでしまった、と考えると気の毒ではある。

 

ACT2のラストや、ラスボス戦での振る舞いを考えると、本質的には悪人ではないような描かれ方をしていると思うし、現実世界と絵画世界を天秤にかけた場合、一貫して絵画世界を守りたい勢力だとは思うが、如何せんモノリスへ幽閉されて身も心も疲弊しきっている。もう感情も何もなく、絵画世界の中での役割の全うに努めているだけかもしれない。

そもそも、火事でヴェルソを失ったショックから、まだ立ち直れていない可能性もある。(状態異常の火傷が強い伏線回収である)

 

また絵画絵界での活動限界があり、おそらくその残された時間が、モノリスに描かれる数字だと勝手に思っている。抹消された人々から少しでもクロマを回収しペイントレスは生き永らえていたのではないだろうか。

数字が100からスタートしたのも、老い先短いものから抹消し、少しでも自身が生み出したルミエールの住人への負担を少なくしたかった、という優しさだったのではないだろうか?

ルミエールの住民からしたら、勝手に生み出され、勝手に抹消されるというのはいい迷惑だが、この部分は妄想の域を脱しない。

 

ルノワールとキュレーター

絵画ルノワールは、ペイントレスの力を維持させるため、ペイントレス自体をモノリスへと幽閉した。絵画世界の中で、家族と一緒に永らえることだけを望み、絵画世界を支配していた。

しかし現実ルノワールはそれを良しとせず、絵画世界自体の抹消を目論んだが、アリーンと対峙後、キュレーターとなりモノリス地下に幽閉されてしまった。

マエルの前に現れ、色々力となってくれたのは、マエル(アリシア)なら絵画世界の抹消を望んでくれると思ったのからだろうか。

キュレーターにルノワールの面影がある伏線はあったが、少々汲み取れきれていない部分ではある。(何がどうなったらキュレーターになるの?的な。)

 

アリシアと仮面の少女

気になるのは、アリシアの絵画世界での姿「仮面の少女」の扱い。ヴェルソとの関係性を匂わせ「妹」という情報は明らかにされていたが、その後の登場がなかったように思う。あの子はどうなってしまったのだろうか?絵画世界に転生したマエルと融合したのだろうか?何か見落としている、又は忘れているかもしれない。ヴェルソに渡した手紙の内容を地味に覚えていないのだ。

 

マエルはアリシア時代の記憶を失った状態で絵画世界に生を受け、両親は年齢による抹消が行われ、幼少期から転々としていたところ、ギュスターヴが里親として受け入れてくれた、という認識。

なぜ他の家族と同じく、現実での記憶を引き継いだ状態ではなく「マエル」として絵画世界に存在していたのかは謎である。ここも、私が何か情報を取りこぼしている可能性がある。

「現実での記憶持ち=白髪になる」は一貫した数少ない読み取れる情報だった。(ヴェルソも黒染めしていると話していた。)

 

現実世界での記憶を取り戻した後の思想は、皮肉にも絵画ルノワールに近いものだったが、時すでに遅しの状態で目覚めた。覚醒後のマエルが絵画世界への執着を見せるのは、若干の違和感がなかった訳ではないが、現実を鑑みれば縋りたくなる気持ちも分からなくはない。自分の過失で兄を失い、全身火傷跡だらけ、右目と声も失った。絶望的な現実だ。

絵画ルノワール抹消前に記憶を取り戻したら、また違った選択肢があったかもしれない…、が今となっては良い未来は想像できない。

 

・クレア

謎の人物。おそらくアリシアの姉だと思うのだが、絵画世界に描かれた姿は、メインストーリー上は登場していない。

両親の絵画世界内での対立を知りつつも、呆れながら現実世界に止まっている。目が覚めたアリシアに対する物腰は、決して柔らかいものではなく辛辣寄り。恐らくことの発端となったアリシアに、良い印象を持っていないのだと思われる。間違いなくキーパーソンのような立ち振る舞いなのだが、メインストーリー上アリシア以外との絡みはなく、謎のままの人物だった。

 

・ヴェルソ

絵画世界にしか存在しない、ある意味一番かわいそうな人物。最終的に発覚するが、思想は現実ルノワールと同じで、絵画世界に終止符を打ちたい派。なので絵画ルノワールとは衝突を繰り返していた。

道中現れる少年の亡霊は、現実のヴェルソの残留思念か…。

 

・その他遠征隊のメンバー

完全に蚊帳の外。ルネとシエルは真相を知った上で平常心なのがすごい。

これは宗教的な考え方の相違なのだろうか?

初めから「この世は神によって天地が創造され、生み出された尊い世界という宗教観」が根付いているのであれば、自分達が世界の外の存在に作られた生き物と言われても納得はいく…のか??

なんにせよ飲み込みが早く、肝の座った頼もしい仲間だ。なんと言っても世界の神ともいえる存在に、共に対峙してくれるのだから。

最初からヴェルソに真実を聞かされていたモノコに至っては、達観しているようでもある。まぁモノコに関しては絵画世界内でもゴーレムっぽい、「作られた存在」のようなものなので、二重に作られた存在感があり、今更騒いだところでという感じではあるか?

 

 

■ペイントレス討伐後

苦難の末「絵画ルノワール」「ペイントレス」を抹消後、世界の楔を失った絵画世界は全人類抹消へ。アリシアは、そのタイミングで現実世界で目が覚める。

姉(?)のクレアにより、まだアリーンとルノワールは絵画世界の中にいると知らされる。

アリーンとルノワールを現実に引き戻そうと、アリシアも再び絵画世界に入り、アリシアの記憶をもったマエルとして再度生まれ変わる。

しかし記憶が戻った結果なのか、現実世界の自分の状況に絶望したのか、絵画世界に愛着が湧いてきてしまう。初めから全て知っていたヴェルソと再会し、アリーンから継承したであろう「生み出す力」を使って、絵画世界を救う方法を模索し始める。

 

崩壊した絵画世界では仲間だったルネ・シエルも抹消されていたが、力を得たマエルにより復活。さらにキュレーターの姿となっていた現実ルノワールも、本来の姿に解放される。

 

現実ルノワールは「ここに長くいるのは危険だ」「この絵画世界を抹消し現実に戻ろう」と提案するも、マエルは「現実世界の絵は隠したから大丈夫」「ヴェルソが生きている世界はここだけだから」「現実の私は声も出せず酷い姿」「この世界は抹消する必要はない」とルノワールに反発する。

 

■ヴェルソ、ヘラりはじめる。

現実ルノワールとの決着。最後はペイントレス(現実アリーン?)の助力もありマエルが現実ルノワールへトドメをさす。

ここにきて、ACT3からやけに口数の少なかったヴェルソがヘラりだす。

 

ヴェルソの幻影(おそらく幼少期の姿?)が、黙々と絵画を描いている中「もうやめにしよう」と声をかける。

ここで「ヴェルソはこの永遠の命、歪な世界に絶望しており、絵画世界を消すことに肯定的」だったことが明かされる。

ただマエルは「また描いてみせる」「一緒にこの世界で生きていこう」とヴェルソを説得するも、対立することに。

 

あ〜、最後になんて悲しい対立なんだ…。正直辛かった。

マエルの絵画世界に対する前向きな感情も、現実世界を加味したら分からなくもない。そして、ヴェルソが絵画世界でのみ許された永遠に続く命に歪さを感じ、絶望しているのも辛い部分ではある。マエルが絵画世界に傾倒しつつあることに危うさも感じる。

最後にこの2人を対立させるのは、ストーリーテリングの上手さは度外視したとしても、プレイヤーとしてはヒーローvsヒロインの構図なので、熱くなりつつ辛さもあった。ただ事情が事情だけに辛さが勝った。

どちらに転んでもハッピーエンドにはならない感じが、ヒシヒシと伝わってきた。

 

■分岐点

私はマエルを選び、ヴェルソと一騎討ちになった。

マエルの描く幸せな絵画世界を信じてみたかったのだ。また、今まで一緒に戦ってきた仲間を抹消なんて、考えたくもなかった。

勝利後ヴェルソはゆっくりと抹消される。

その後、おそらく力を使って絵画世界を修復したマエルの視点へ切り替わる。

ギュスターヴはソフィと、シエルは旦那と、ルネも笑顔で、みんなでヴェルソのピアノコンサートに来ている場面。皆楽しそうな絵面だが、壇上のヴェルソは神妙な面持ち。画面はモノクロ。ピアノの旋律も不穏な気配がある。最後におそらく力の酷使により顔が崩壊し始めたマエルのアップで終了。

 

まんまと制作陣の術中にハマった感じではある。

多分バッドエンドだと思っている。結果的に非常に歪な世界を生み出してしまった…。

 

ーーー

まとめるとこんな感じ。

 

絵画世界肯定派

・絵画ルノワール

・転生後マエル

・ルミエールの人々(肯定するしかない)

 

絵画世界否定派

・現実ルノワール(キュレーター)

・ヴェルソ

 

板挟み派

・アリーン

・ペイントレス

アリシア

 

中立冷笑派

・現実のクレア

 

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タイトルにある「Clair Obscur=明暗法」の名の通り、様々な登場人物の、様々な思惑が交錯し、光と影がグラデーションのように淡く溶け合っていき、徐々に輪郭が顕になってくる

仕掛けは大味だったが、非常に難解なストーリーとなっていた。(ただその難解さには、独特なテンポと間、翻訳の所為も存分に含まれる。)

 

私の選んだエンディングは、

・現実世界(マエルにとっての影)

・絵画世界(マエルにとっての光)

上記の境界が交わり、明暗曖昧で不安定な状態になってしまったのだ、と自分を納得させた。受け取り方は人それぞれだと思う。ただバッドエンドだとは思う。ヴェルソエンドはまだ確認できていないが、そういう確信はある。

恐らくヴェルソを選んだ場合は、ルミエールの世界・人々は完全に抹消され、現実に戻り、家族でヴェルソを偲んで終わりではなかろうか?

ルミエールを守るぞー!から始まった物語が、ルミエールを消滅させて終わるのは、少々忍びない気もするが…。楽しみはこれからにとっておく。

 

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なんにせよ、序盤の絶望的であり美しい導入から、中盤以降の世界の理の開示。

この流れは、合わない人はとことん合わないと思われるが、リスペクトされているJRPGらしいっちゃらしい構成ではある。

まさに選ばれしヒーロー・ヒロインと、その一族に振り回される世界の人々、と言う古典的な感じではあった。

本家JRPGだと、もう少しマイルドにハッピーエンドを迎えそうなものだが、ラストだけフランス産だった印象。いや海外産特有といった方が正しいか?。

 

ただこうやってプレイ中の記憶を紐解き、関係性への理解を深めたくなっている段階で、ストーリー含め楽しめたということだとは思っている。

 

個人的に理解しきれていないところも多々あるので、いずれは周回プレイでじっくり再確認したいところではあるが、いつになるか分からない「日本語音声版」を待つのも手かと思っている。だが、日本語字幕でさえ読み飛ばしてしまいそうな速さで流れるテキストを、日本語音声つきで再現できるのかは不明である。

 

とは言いつつも、別エンディングも自分の目で確かめたいので、近いうちに周回プレイを始めてしまうのは目に見えている。

 

独特な中毒性のあるゲーム『Clair Obscur: Expedition 33』のストーリー感想及び妄想や確認作業でした。