メタファー所感
ペルソナ(以下、P)シリーズ1〜5プレイ経験あり。一番好きなシリーズはP5。女神転生シリーズやその他アトラス作品も嗜む程度には好きです。
メタファー体験版は2時間程度プレイ。正直プレイフィールが合わなかったため途中で投げ出した。本編も購入予定はなかったがPシリーズ続編へのお布施として購入。購入したからにはトロコンまでは楽しもうという心意気ではある。
以下、製品版をかるーくプレイした感想。
クリアなんて何週間後になるかわからないが、こういった感想は鮮度が大事だと思う。クリア後に感じ方が180度変わっているということも十分ありえるので、自分で見返す用に残しておく。
ただし「体験版が肌に合わなかったユーザー」として、バイアス盛り盛りの穿った感想が随所に漏れ出てしまうのは容赦いただきたい。
【ストーリー】
まだまだ未知数。期待感はかなり高まっている。
メタファーと銘打っているので我々が生きる現実世界の何か(わざわざ最初にデフォルトUIで入力させた名前など)を絡めて展開されていくのは予想はつくが、どう裏切ってくるか楽しみではある。多少気掛かりなのは、発売日の今日10月11日は『ブレイブリーデフォルト -Flying Fairy-』が発売された日だということがTwitterで話題になっていた。まさか妖精繋がりのメタで何か仕掛けてくるのではないかと勝手に想像を膨らませている。
【キャラクターデザイン】
Pシリーズのキャラクターデザインにハイファンタジー要素を盛り込んだ良デザインだとは思うが少々癖が強い。
Pシリーズのスッキリ&スタイリッシュなキャラデザが好みだった場合は胸焼けを起こすかもしれない。特に女性キャラクターに関してだが総じて頭部が大きく感じてしまう。これは種族ごとの骨格まで作り込まれた結果なのか否かは判断しかねる。
世界観が違いすぎてPシリーズと比べるものでもないが『アトラスシリーズ35年の集大成。Pシリーズのクリエイターが云々』と謳われれば無意識に比べてしまうのもやむなしか。
【UI・デザイン】
少々コッテリしすぎ感はある。慣れの問題でもある。
Pシリーズの尖ったUI(特に無印5〜3Rまでの各種スピンオフ含む。)は各シリーズテーマカラーを基調とし、世界観と導線を天秤にかけてギリギリ世界観が勝つくらいの絶妙なUIだった。
しかしメタファーは特に決まったテーマカラーは存在していないように感じる。
強いて言えばまっさらなキャンパスをイメージした白を基調に各要素を派手目に配色、色数は多いが彩度を下げることで過度にビビッドで派手な印象ではなく、ごちゃつきはあるが落ち着いた印象を受ける。タッチは油彩画・水彩画のような、作り手の筆圧によって優しくも激しくもできる余地のあるデザイン。絵画をデジタルで極端に再現(表現?)した感じか?うまく言語化できない。
世界観と導線の天秤は本作では世界観にだいぶ傾いている。戦闘に突入するたびあのアニメーションを見続けるのか?という不安がないかといえば嘘になる。すでに少々くどい。
【グラフィック】
PS5で遊んでいるが、若干のジャキジャキ感は感じるが全体的に美しい仕上がりだと感じている。逆にアニメーションの部分がチープに感じてしまうほどだ。「ここアニメーションの意味ある?」というシーンは随所に見受けられる。
昔のゲームではドット絵やローポリゴン部分を補うために使用されていたアニメーションだが、ゲームグラフィックの進化がここまで進むと、アニメーションでの表現は不要ではないかとさえ感じてしまう。(余談だがTOAでは特にそう感じた。)
【戦闘・アクション部分について】
やはりアクションフェーズの窮屈感は拭いきれなかった。体験版を最後まで遊べなかった理由の一つがアクションだった。あくまで個人の感想だが単刀直入にいえば面白くないのだ。今時のアクションゲームに慣れていればいるほどメタファーのアクションには窮屈さを感じるのではないだろうか?
正直アトラス系の作品にアクションは期待しておらず、ターン制コマンドバトルの追求に勤しんで欲しかった。アクション要素もP5のメメントスでのモナの轢き逃げ程度のもので個人的にはよかった。(アクションに拘りたいのならP5S系の続編を早く出せ。)
ロックオンシステム、カメラワーク、ボタン配分、レスポンスが相まってアクション部分が非常にストレスに感じてしまっている。
レベルが上がれば□ボタンでのアクションのみで倒せるのだが、それは逆に「レベルが上がるまではアクションを強いられるのか?」となる。
言いたいことはわかる。「△ボタンでさっさと戦闘を始めれば良いではないか?」と言われればそれまでだ。たがアクション部分で得られるイニシアチブがあまりに大きい。HP、MPのリソース管理を考えながらの探索&戦闘において先制攻撃できる権利はあまりにも大きい。本番前の前戯のような「やっといた方が良いのはわかるけどめんどくさい」感じ。このアクションパートを今後楽しめるか否かが鍵となりそうな予感はしている。
【戦闘・ターン制コマンドバトルについて】
こちらは良くも悪くもアトラスゲーの集大成感は存分にあります。Pシリーズに近いかと言われればそうでもなく、個人的にはPS2のあの作品(名前が思い出せないし検索する気も起きないが、PS2で出てた変身するやーつ)にも近いかなーと感じています。
前述した少々くどさが勝つUIが絡んでくるのだが、戦闘中は不思議とテンポの悪さを全く感じない。むしろテンポ良すぎて選択ミスを起こしそうなくらいサクサク進む。
不思議な感覚である。コマンド選択→ターゲット選択→決定→結果の一連の流れが異常なほどにテンポが良い。
百式観音の祈りの所作の如く、一見煩わしく感じるルーティーンが瞬く間に感じるほど極限まで無駄を削ぎ落とされている。これは素直にすごい。今後アーキタイプ(ジョブのようなもの)が増えた際に、どういった進化を辿るのかが非常に楽しみである。
【総評】
クリアまでにどう変わるかわからないが今のところ
・ストーリーは期待大、序盤の演出から心掴まれました。
・デザインやUIは若干くどい部分は否めない
・個人的にアクションは絶望的に面白くない
・コマンドバトル部分は良くも悪くもアトラスゲーだが、テンポの良さは神の領域
今後クリアまでにアクション部分をどう楽しんでいくかが鍵になりそうです。